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ショーケース

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2025-01-09

古染付寄向付(5)

幅16.8~19×奥行9.2~12.8×高さ3.6cm

「古染付」は江戸時代初期/中国明時代末期に、中国江西省景徳鎮の民窯で作られた染付磁器です。中国や欧米にはなく日本にのみ伝来していることから、日本からの注文を受けて作られたと考えられています。精緻な印象の「祥瑞」と比べると器の形も絵付けもざっくり大らかで、香合、花入、水指などの茶道具や向付などの会席道具に日本人好みの題材が絵付けられています。

本品は、もともとは1種で5客ないし10客揃いの向付から、造形と図案がそれぞれ異なるものが集められた「寄向付」です。菊、一葉、魚などそれぞれ自由な形に、人物山水や柘榴など定番の図柄が古染付らしい筆致で描かれ、明るい白磁に映えています。
形も絵も目に楽しく、会席の際どの器を誰に出そうか悩むのもまた楽しい一品です。