2024-11-10
古染付人物図皿 五客
直径14.4×高さ2.6cm
「古染付」は中国明時代末期の天啓年間(1621-27)とその前後に、景徳鎮民窯で作られた染付磁器です。日本からの注文を受け、香合、花入、水指などの茶道具や向付などの会席道具が屈託のない自由な造形で作られ、そこに自然の動植物から故事逸話まで、日本人好みの題材が絵付けられました。中国で作られながらも日本人の美意識が吹き込まれているといえます。
本を読んでいる人物が描かれた、雅味のある向付です。人物以外はすっきりと余白を活かしたデザインで、”染付”らしい美しいコバルトと白磁が高温で焼成され、かりっとした手触りが嬉しい一品となっています。シンプルな佇まいはさまざまなシーンに取り入れやすく、状態の良いのも嬉しいですね。