2026-03-01
3月の茶花
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▼花
百合椿(ゆりつばき)
黒文字(くろもじ)
▼花入
須恵器長顎壺
うららかな日の光から春の気配を感じるようになってくる3月。次第に日差しが温かくなり始め、静かだった山あいも少しずつ賑やかになってきます。
カセた肌が美しい、ラッパのような口ぶりの長顎壺に、濃紅色の百合椿と黄緑色の新芽が眩しい黒文字を合わせ、茶席に春を呼び込みました。
「百合椿」は一重小〜中輪の細長弁百合咲きで、花も葉もユリのように垂れ下がるように咲きます。特に葉はツバキの中では最も細長く濃緑で、江戸時代の「草木錦葉集」には「金王百合葉:葉細長し つばきのうち最上のつや」と記されています。
「黒文字」はクスノキ科の落葉低木で、淡黄緑色の花が新葉とともに枝先に付く姿には風情があります。その名の通り幹には香りがあり、菓子楊枝の代名詞としても馴染み深い木です。樹皮にある黒斑を文字になぞらえたことからの名称で、葉や種子からはクロモジ油が採取されます。













