2025-05-01
5月の茶花
![]() |
![]() |
▼花
雪餅草(ゆきもちそう)
三葉下野(みつばしもつけ)
▼花入
古銅獣耳
5月に入ると、茶の湯では炉から風炉へ変わり、初風炉の季節となります。
山中で出会う山野草の清々しい気分を漂わせてくれる「雪餅草」と「三葉下野」を古銅に入れて、初夏の自然が眼前するようなイメージで格調高く取り合わせました。
「雪餅草」はサトイモ科テンナンショウ属の多年草で、花の中央部が雪のように白くふくらんだ餅のように見えることからこの名があります。同じテンナンショウ属に「浦島草」「武蔵鐙」などがあり、日本には25種類程自生しています。静岡県南部以西~四国、九州南部に分布があるものの、絶滅危惧植物図鑑の絶滅危惧類に分類されていると言います。
「三葉下野」は北アメリカが原産のバラ科ギレニア属の多年草です。白く細い5つの花弁のある繊細な花と、縁に不揃いの重鋸歯のある先の尖った細い葉が特徴的で、ガク片と花がらが赤く茎が丈夫なので、すらりと華奢で垢抜けた雰囲気がある花です。