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過去の茶花

過去の茶花

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2024-12-02

12月の茶花

▼花
太神楽(だいかぐら)
木大角豆(きささげ)

▼花入
砂張角木写

 
12月に入り、慌ただしい毎日とともに一年の暮れ、名残を楽しむ歳暮の風趣が茶席に織り込まれていきます。
背の低い砂張角木写の花入に、太神楽と木大角豆を丈高く添えました。ほぼ垂直に屈曲する力強い佇まいの木大角豆が、やや小ぶりな太神楽の蕾を可憐に見せています。

「太神楽」は紅地に白斑が入る大輪の、牡丹から獅子咲きの椿です。江戸後期の品種で、肉厚で大きい葉に色づいた大きな蕾がよく釣り合います。
「大木角豆」は中国原産のノウゼンカズラ科で、実の形が野菜のササゲに似るところからの名前です。河岸に野生することが多く、葉が桐に似るところから別名カワラギリとも呼ばれます。年越しの茶の湯には、細長い実が垂れ下がったものを好んで用いられます。