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過去の茶花

過去の茶花

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2024-08-02

8月の茶花

▼花
祇園守(ぎおんまもり)
内田向日葵(うちだひまわり)

▼花入
須恵器長顎壺

 

8月は一年の内で暑さの盛りを迎えますが、お盆を過ぎると次第に残暑の気配が近付きます。
大ぶりな木槿である「祇園守」に形の整った「内田向日葵」を添え、盛夏の勢いある雰囲気を感じられるように須恵器長顎壺にまとめました。

「木槿」はアオイ科の落葉低木で、風炉の茶花の代表格です。もともと中国の原産で奈良時代以前に渡来し、江戸時代に栽培が流行してさまざまな種類の品種が日本全国で生育されています。同時代の茶書には「蘂つきの処に少し紅色を帯ぶる者を…宗旦木槿と呼ぶ…。」との記載があり、茶人の好みが記録として残されたことが分かります。
「祇園守」はやや大きめの花で、花弁の幅が狭く、内弁が目立つ半八重咲きの種類です。