2024-06-04
6月の茶花
▼花
七段花紫陽花(しちだんかおあじさい)
河原撫子(かわらなでしこ)
都忘れ(みやこわすれ)
鳥足升麻(とりあししょうま)
縞葦(しまあし)
▼花入
藤組手付籠花入
初夏の青葉がすがすがしい風に揺れる頃、時代の藤組手付籠花入にパープル・トーンがさわやかな5種の花をあしらってみました。
「七段花紫陽花」はヤマアジサイ科で名前は萼片が七段に重なるというところから付いています。ガク咲きで装飾花が八重になり、色は土質によって薄青~淡紫色と変化します。江戸時代より知られ、ドイツの医師・博物学者シーボルトが「日本植物誌」で紹介をしています。
「河原撫子」はナデシコ科の多年草で主に日当たりの良い草原や河原に育成します。可憐な花の姿と繊細な葉が、子どもの頭を撫でるような慈しみの心を引き出すことからこの名が付けられたと言われています。糸状に裂けた淡紅色の花びらが特徴で、万葉の時代から親しまれている花です。
「鳥足升麻」はユキノシタ科で、「泡盛升麻」と同属の多年草です。高さ50~60cmの直立する茎を伸ばし、6、7月に白色の微小花を大きな円錐花序に密に綴りまる。茎が強直に伸びる様子を鳥の脚になぞられて名付けられました。