2023-07-19
9月の茶花2
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▼花
上臈杜鵑草(じょうろうほととぎす)
段菊(だんぎく)
水引(みずひき)
▼花入
南蛮粽花入
初秋の取り合わせとして、南蛮粽花入に上臈杜鵑草、段菊、水引の三種を入れました。
「上臈杜鵑草」は高知県と宮崎県の山中崖に生息するユリ科の多年草で、「上臈」とは女官の意味で優美な花の姿を見立てたものです。確かに茎も葉も垂れ下がり、黄色い花も下向きに咲き全開しないため、優雅な趣があります。垂れ下がる様を生かし掛け花に向いています。
「段菊」はクマツヅラ科の多年草で、紫色または白色の花が段をなして咲くのでこの名がありますが、キクの仲間ではありません。
「水引」はタデ科の一年草で、花を上から見ると赤く、下からみると白く見えることから紅白の水引になぞらえた付けられた名です。林縁や藪の薄暗いところに生えており注意を引きにくいものの、涼やかな印象があり、どんな花にも馴染む存在です。