toggle

過去の茶花

過去の茶花

#
2023-03-17

4月の茶花

▼花
片栗(かたくり) 
庭梅(にわうめ)

▼花入
古銅下蕪

 

首の長い幾何学的な印象の古銅に白花の「片栗」と蕾の「庭梅」を入れ、春の花時の訪れを表しました。

「片栗」は山野や林下に生えるユリ科の多年草で、花の美しさは勿論、根(鱗茎)から良質のでん粉(片栗粉)がとれるため、古くから人々に知られてきました。様々な和歌に登場し、万葉集では大伴家持の歌では「堅香子」の花と歌われ、片栗の花の事であるとされています。花弁は紅紫色が一般的で、白色のものは貴重です。
「庭梅」はバラ科の落葉低木で、春に咲く花と夏に出る赤い実が梅に似ているためこの名があります。中国原産で日本には古い時代より渡来し、茶花としては蕾〜やや開きかけた頃の枝が用いられます。