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過去の茶花

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2023-02-17

3月の茶花2

▼花
卜伴(ぼくはん)
日向水木(ひゅうがみずき)

▼花入
御深井菱形

 

膨らみかけの黄色い芽が目に楽しい「日向水木」を添え、春らしい赤い「卜伴」がいっそう際立った取り合わせとなりました。

「卜伴」は濃紅色の外弁に白色の小輪、唐子咲きで、卜伴の名は既に江戸中期の園芸書にもあり、「…生花にたぐいなし」とその人気の程を述べています。関西では「月光」、名古屋では「白芯卜伴」とも呼ばれています。
「日向水木」はマンサク科の落葉低木で、伊予水木とも呼ばれるものの宮崎県(日向)、愛媛県(伊予)とも自生せず本州中部に生育します。「土佐水木」とよく似ていますが、枝・葉・花とも小さく柔らかい印象で、先駆けて春の訪れを告げる茶花の1つです。