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過去の茶花

過去の茶花

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2023-02-04

2月の茶花

▼花
紅妙蓮寺(べにみょうれんじ)
白梅(はくばい)

▼花入
青磁鯉耳花入

 

2月に入り、立春を迎えました。寒さはまだまだあるものの、次々とほころび出す花々の蕾に、今まで見えなかった生命力と着実に春が近づいてくる期待とを感じ取ることができます。

「紅妙蓮寺」は愛知地方原産の一重中輪の椀咲きで、名の通り上品な紅色をしています。『尾張椿愛好会番付』(1941年)に記載があり、「明蓮寺」とも称されました。寒暖による花色変化が大きく、この季節には特に紅色が濃く鮮やかで色の冴が見られます。
日本で最も広く分布しているとも言われるのが「白梅」です。冬のうちから咲き出し春の訪れを告げることから、万葉集の和歌にも100種以上詠まれ、古くから大いに歓迎されてきた花です。

格式高く存在感のある青磁の花入に、紅が一層鮮やかな「紅妙蓮寺」と枝ぶりの良い「白梅」を添え、春の気運を表しました。