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ショーケース

ショーケース

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2021-07-06

上野茶入「三輪山」

 

径6.0 高7.9 cm

口の捻りかえしが浅く作られ、胴に向かって緩やかに肩が衝き一文字のキリリとした稜線が見どころとなります。飴釉の上からは黄釉のなだれが明るくかかり景色豊かな姿をしています。上野(あがの)焼は細川三斎が関ケ原の合戦後に豊前小倉藩の領主として入封し、唐津の朝鮮陶工尊楷(そんかい)を招き、小倉藩の藩窯として上野村に陶窯を築いたのが始まりとされています。遠州七窯の一つに数えられ小堀遠州の指導により綺麗さびの茶器を制作しました。全体は薄造りに成形され、端正な姿に広い口が付けられ穏やかな印象をあたえます。遠州流12世小堀宗慶により「わが庵は三輪の山もと恋しくは とぶらひ来ませ杉立る門」の和歌が記されています。俗世を離れた貴人の雅やかでいて控えめな心の内が伝わってくるかのようですね。朝廷・皇室の御医として活躍した京都福井家伝来の一品です。