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ショーケース

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2021-04-13

膳所茶入

 

胴径5.7 高8.3 cm

膳所焼は滋賀県大津にて、小堀遠州の指導により瀟洒な茶陶を焼成し遠州七窯の一つにも数えられています。高度な轆轤引きの技術をもって形成されたその器胎は、驚くほど薄く、手取りは軽やかで、均整のとれたなんとも美しいフォルムをしています。なだらかな優しい印象の肩に一筋の沈線をぐるりと巡らせ、茶入全体の印象を引き締めており、胴にはわずか二か所にだけ思い切った大小の箆目を施し、張り詰めた緊張感の中にほっとするような緩和をもたらせています。全体に艶やかな光沢包まれた柿釉が掛けられ、黄釉の釉垂れが嫌味のないアクセントとなっており、裾から顔を出すその土はクリーミーで惚れ惚れするほど滑らかな肌をしています。口から畳付まで何処をとって見ても繊細で洗練された気遣いに溢れており、まさに遠州公好み「綺麗さび」と云った茶入ですね。仕覆も荒磯緞子、太子間道、江戸和久田金襴、花鳥文モールの四つが添っているのも嬉しいところ。曼殊院良恕親王箱書にして旧蔵、その後京都福井家に伝来すると遠州流12世小堀宗慶が外箱に極めています。