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ショーケース

ショーケース

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2021-03-09

金馬七角香合

 

径7.2 高3.8 cm

金馬はタイ、ミャンマーより日本に伝わり、茶人が香合に転用し愛玩されてきました。金馬は蒟醬とも字を当てますが、もともとキンマとは胡椒科に属する蔓性の薬草の事でタイやミャンマーではキンマの生葉を檳榔樹といっしょにかむ習慣があり、タイ語で「キン」=噛む「マーク」=檳榔樹、この語が重なって「キンマ」となりそれがやがて、それらを入れる容器に施した線刻文様を指す呼称となっていったという説があります。素地の表面に漆を塗り、文様を刀で線刻をし、その線刻に朱漆を充填して平滑に研ぎ出して文様を表現しています。この香合は丸みを帯びた柔らかな印象の七角形をなし、二段に渡りふっくらと甲が盛られた蓋は香合全体に立体感を持たせています。甲の中央にはこの香合の主役たる稚拙ながらも生命力のある鳥文を描き、その周りを花唐草で埋め尽くしています。とても軽やかな手取りで、ところどころに見られる手擦れがこの香合をより味わい深いものにしてくれていますね。炭斗の中で金馬独特の鮮やかな朱が黒々とした炭と相まって一際存在感を放つ事でしょう。