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ショーケース

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2021-01-07

古染付誰ヶ袖香合

径6.0×6.3 高3.0 cm

古染付は中国の景徳鎮民窯において、明時代末期の天啓年間(1621-27)前後に日本からの注文で制作された染付磁器で香合、花入、水指などの茶道具から会席用品など焼成されました。当時の茶人の好みを反映して吉祥文や動植物、故事逸話を含め多様なデザイン・形状をしています。誰ヶ袖香合は形物として制作されたもので、桃山時代より着物を衣桁に掛けた図柄が好んで屏風や衝立などに描かれ、江戸時代に入ると香合や向付などの器物にもその意匠が取り入れられました。上下が藍留めとなり梅文と波涛文様がセットで描かれます。丸みを帯びた曲線は優しく、身にまとう着物のたおやかな様子を上手に表しています。また「誰ヶ袖」は匂袋の名称として親しまれ、同形の袋を二つひもで結び袂に入れては香りを楽しみました。なんとも平安貴族の様な雅やかな意匠が茶の湯には残っており、その香合に触れるだけでも席中が華やかな雰囲気に包まれることでしょう。