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ショーケース

ショーケース

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2021-01-07

高取一重口水指

径16.4 高15.2 cm

高取焼は文禄・慶長の役の際に福岡藩主黒田長政が連れてきた朝鮮陶工の八山(高取八蔵)が、鞍手郡の鷹取山西麓(現:直方市)にて開窯したのが始まりとされています。素朴な茶器の制作から始まり時代を反映した桃山風の力強い作行きのもの、寛永年間には小堀遠州の指導を受けた遠州好と呼ばれる洗練された茶陶を制作するに至ります。真っ直ぐに切り立てた一重口に轆轤成形され、蓋をのせる部分のみわずかに厚みをもたせ内側に抱え込むように作られています。また底から上に向かって広がりながら胴で一度引き締まり抑揚を付けながら広口に立ち上がります。全体に櫛目の筋が入り、道化釉の上から飴釉を重ね掛けした姿は重厚でいて美しく、本品の一番の見どころとなっています。その釉溜りは黄色に変化し窯変ならではの深い味わいが感じられます。江戸時代初期の典型的な高取焼の特徴を備え、内側には高宮釉と呼ばれる緑釉が掛かります。たっぷりとした佇まいは茶席の中に置くだけで品良く十分見応えのある佳品です。