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ショーケース

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2020-06-02

手付籠花入

胴径19.4 高52.5 cm

籠花入はその涼やかかつ寂枯れた佇まいから、風炉の時節の色鮮やかな草花を生ける花入として欠かせないものとなっています。この花入もまた一見しただけでわかるほど緻密な技巧でもって芸術的に編み込まれ、奥ゆかしくも凛とした姿をしており、そこに生けられた草花をさらに躍動的に映し、活き活きとした清涼感を茶室にもたらします。円筒型をした籠の胴体は、藤蔓に籐を巻き付けた玉縁状の口縁をなし、そこから降りていく首はザックリと籐を編んで透かしとする事で涼やかな印象を与えてくれています。肩と腰には竹でゴザ目編みを施し、細やかな編み目の肩と野太い編み目の腰がそれぞれ違う表情を見せ籠全体に強弱をつけており、無機質に縦に調律された竹籤が美しい胴の部分をより引き立たせています。その胴から高く伸びる一際存在感のあるしなやかなで上品な把手が、生けた草花をバラけさせずにまとまりを見せてくれるから不思議なもので、花器として計算し尽くされたそのデザイン性と、どの部分をとって見ても一切の妥協を見つける事の出来ない丁寧かつ完璧な仕事ぶりには驚嘆してしまいますね。置花入としては勿論、裏には鉄鐶も備えており掛花入としても使え、是非とも色々な見せ方を楽しんでほしい花入です。