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ショーケース

ショーケース

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2020-04-28

砂張水指

 

口径18.3 高11.7 cm

砂張は、銅を主体に錫を加え、銀、鉛を少量含んだ合金の事で、古く中国・朝鮮・東南アジア・中近東で広く用いられ日本に伝来しました。この砂張の水指は、朦朧とした斑味がかった黒でもなく黄でもない砂張独特の肌を持ち、その深みのある幽寂な肌合いは冷たい金属のはずなのにどこか温かみを感じさせてくれています。大きな口からストンと真っ直ぐに降りてきた胴の中程で美しい曲線を描きながら大胆にググッとすぼまって腰を形成し、そしてさらにそこから畳付へ向かって緩やかにすぼまっていく、箱には摺鉢形とありますが、なんとも不思議な形をしていますね。よく目を凝らすと無数の筋目が水指を包み込んでおり、その筋目がいい緊張感を演出し、なんとも全体を引き締めてくれています。畳付きには槌目が施され、その槌目を見込み側から見るとまるで一輪の菊の花が咲いているかの様に見えてきますね。手前座でも凛とした花が咲いているようなそんな存在感を見せてくれる逸品です。