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ショーケース

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2020-04-28

高取瓢箪茶入「夕顔」

 

胴径6.5 高6.9 cm

高取焼は筑前の地で黒田長政が朝鮮人陶工八山に焼かせたのに始まり、江戸時代になると小堀遠州の指導を得て本格的に茶陶を焼成するようになり、遠州七窯のひとつに数えられています。この茶入はまさにその遠州の好んだ瓢箪の形をしており、極めて端正で滑らかな轆轤水挽成形で形作られたその緊張感のある美しいフォルムは、あまりの均整さにに思わず息をのんでしまいます。畳付と胴裾までを露胎とし、全体を包み込む褐色の鉄釉の中に黄褐色の斑模様が見られ、その黄褐色の斑が絵具を水に垂らした時のような幻想的な広がりを見せ、贅沢過ぎるほどの艶と光沢に覆われています。黄釉が白露のように光って神秘的に見えるところから、光源氏の凛々しい姿を此の茶入に見るようです。茶地大牡丹金襴、白杢目地丸竜紋金襴、浅黄地一重唐草文緞子と3つの仕覆が添っているのも嬉しいところ。遠州流13世小堀宗実が「心あてにそれかとぞ見る白露の 光そへたる夕顔の花」という源氏物語の和歌と共に「夕顔」と銘を付けています。