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ショーケース

ショーケース

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2020-04-06

堆朱茶臼形香合

 

径5.2 高3.0 cm

堆朱とは彫漆の一種で、素地に漆を何層にも塗り重ねて層を作り模様を彫り出したもので、その色の違いにより堆朱、堆黒、堆黄などがあります。この香合は天目台の上に、蓋をかぶせたようななんとも不思議な形をしており、艶やかかつ自由で動きのある花唐草模様を鋭い彫技によって全体に施しています。台座には蓮弁、その立ち上がりには雷紋が彫られおり、そこに仏様が鎮座する情景が目に浮かんでくるようです。浅いはしか彫りの技法も所々に用いて、彫りの深い所と浅い所のコントラストがより一層の雅味を持たせ、子供の手のひらにすっぽりと収まる程のサイズ感が、まるでおままごとの玩具のような愛らしさを感じさせてくれます。元々は文房具の類いだと思われますが、これを香合に見立てて茶臼形としているのがとても面白いですね。たとえ姿形は小さくても、大きな話題を茶室に提供してくれること間違いないでしょう。