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ショーケース

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2019-08-03

瀬戸渋紙手水指

径15.6 高15.4 cm

口は丸く一文字に作られた細長い胴をした水指を一重口と称します。瀬戸焼の中でも渋紙(しぶがみ)釉と呼ばれる艶のない状態で焼きあがり渋い雰囲気をしています。黄釉が正面や客付きに掛けられ、はじめから水指を意識して制作されたことが分かります。分厚く成形された器体は胴部の半ばから造形に変化を加え立上り、口では一段と広がりを見せます。古銅水指の姿を尊重しながらも、焼物独特の柔らかさや造形的センスの巧みさには目を見張るものがあります。瀬戸水指の一つとして、素朴さを残しつつ主張し過ぎない洗練された水指といえます。他の道具を邪魔しないように考え抜かれ、畳の上に置くことでじんわりと良さが伝わってきます。