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ショーケース

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2019-07-03

乾山 銹絵猪口

径5.0 高8.5 cm

尾形乾山(1663-1743)は、江戸時代初期の後水尾天皇の中宮であった東福門院の御用達であった呉服商「雁金屋」の三男として生を受けました。その兄は琳派で知られる同時代の芸術家であった尾形光琳です。乾山も兄と同様に多彩な才能を持ち、陶器の絵付けをはじめ、書画などに優品を残しています。乾山の得意とする銹絵を用い、群れながら鶴は羽ばたき、一羽が振り返って全体を悠々と眺めています。鉄絵により雲鶴と幾何学文、蓮弁が描かれ、彫文が薄く付けられることで文様が表されていることが分かります。素地はほのかに赤みを帯び、内側にも同じ釉薬が掛かっています。底は輪高台に土見となり「乾山」の銘が記されます。もともとは筒状の深向付として作られたものですが、時代の牙蓋が添い替茶器として使用されたことが分かります。