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ショーケース

ショーケース

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2019-04-03

水草五位鷺蒔絵棗

径7.0 高7.4 cm

全体に明るい梨地が施され、活きいきとした水草と五位鷺が描かれています。水草の葉は丁寧に描かれ、葉の上に色合いの異なった蒔絵を用いて葉脈を表したり、描割りの技法を用いています。蔓の部分は高蒔絵を用いて立体的に表し、蔓草の連続性のある意匠が余白をいかしながら絶妙なバランス感覚を保っています。水草には菱の文様が見え、菱文は正倉院御物にも見られ家紋の植物の中で最も多く掲載されています。五位鷺は、五位(官位)を与えられた鷺として『平家物語』の中に登場することで知られています。醍醐天皇の御代に、「天皇の御命令である」からとの側近の言葉に素直に従ったので、天皇はお喜びになり五位の位を授かり、「鷺の中の王」という札を頸にかけて放されたという話をもとに、鳥でありながら勅命に従うその姿が慶ばれてきました。