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ショーケース

ショーケース

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2018-08-03

菊桐蒔絵雪吹

 

径7.6 高7.7 cm

一見すると松平不昧好を思わせるデザインであり、その美意識の流れを汲んだ作品といえます。合口に16個の桐紋が巡り、蓋と身に分けて桐の花と葉に分かれています。上部の面取には菊唐草の蒔絵がのびやかに描割の技法で丁寧に施されています。「雪吹」は、薄茶器の種類名称の一つで、「天候の吹雪の中では、どちらに方向に進んでいるのか分からない…。」ということから転じて上下を逆さにしても形状の違いが分からないことからシャレを取り入れて名付けられました。全体は黒地の落ち着いた雰囲気を見せますが、帯状に桐紋を加えることで茶器全体に締まりと一体感が生まれ、独特の美意識を感じさせます。暑さを忘れるのにちょうどよい茶器の名前と洗練された粋で雅やかなデザインが特徴の一品です。また全体は赤味を帯びたいじ塗になっているのも見どころの一つです。