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ショーケース

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2018-01-11

毛織広口花入

口径15.0 高23.3 cm

毛織(モール)は、茶の湯の世界では、銅などの合金の一種で、表面に文様を付けたり、叩き出しを行って装飾したもので、花入や水指、建水などに用いられました。インドのムガール帝国時代に織られた名物裂などに代表される裂地からの名称で、ムガールの訛りからきたものといわれています。それが後に金属製品についても使われるようになりいつの間にか毛織(モール)と表記されるようになりました。立鼓形の広口に作られており、下部には蕨の若芽や葉の群生した様子が表されています。彫り出された部分は銀色に浮き上がり、明るさを感じさせます。絞られた胴の中央には上下に装飾の赤銅が花文様にかたどられ、一つひとつの縁には彫文様が付けられ、留め金も決まっていますね。蕨はこれから暖かくなるにつれて春の雰囲気を先取りする図柄として喜ばれます。唐銅の花入は古銅ほどの格はありませんが、軽やかでいて遊び心を出したい薄茶席の花入として活躍してくれます。