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今月の茶花

今月の茶花

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2019-12-02

12月の茶花

▼花
関戸太郎庵(せきどたろうあん)
木豇豆(きささげ)

▼花入
南蛮粽

今年も残りわずかとなり、一年を振り返りつつ師走ならではの茶の湯を楽しみます。山野の暮れゆく風情を茶席の中に取り入れ、来たる年へ向けて少し侘びた趣向で行います。「関戸太郎庵」は筒咲きの一重中輪で、江戸時代の尾張の茶人、高田太郎庵の遺愛の椿として知られています。後に同地の豪商関戸家へ古木が伝えられたことからの名称です。ほのかに桃色を帯びた花は優しく凛とした趣があります。「木豇豆」は「大角豆」に似た細長い実を付ける落葉低木で、桐に似た葉を付けるところから「河原桐」とも呼ばれます。枯れた姿の「木豇豆」は寒風に耐える懸崖の気持ちを表すため、掛花入によく用いられます。「木豇豆」や南蛮花入の侘びた姿とふくよかで品の良い「関戸太郎庵」が対照的に入ることで師走らしい情景の中にも豊かな生命力を感じます。