2020-11-05
11月の茶花2
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▼花
西王母(せいおうぼ)
白梅擬(しろうめもどき)
▼花入
古銅丁子耳
「西王母」は「白玉」とならび炉開きの時期に使用される早咲きの品種で、木々が色付く頃に桃色に紅のぼかしの入った花を咲かせます。中国の仙女の故事に因む桃のような蕾の姿から名付けられ、たおやかな姿は深まりゆくく晩秋を優しく彩ります。金沢では開炉の際に「西王母」と照葉を用いられることが多く、家庭の庭木には必ずと言って良いほど植えられ席中を楽しませてきました。「白梅擬」は「梅擬」と同じモチノキ科の仲間で小粒な実をたくさん付けるので整理して用います。枝ぶりの良いものが多く白色の実が照葉とは違った野山の風情を演出してくれます。「西王母」はやはり葉付きの良い姿のものを選ぶことで安定感とともに末広形の花入にも品良く収まりました。